2026年10月6日
有給は何日もらえる? 勤続年数別の日数とパートの比例付与
有給休暇の日数は、勤続年数と週の労働日数だけで決まります。 会社が自由に決めてよいものではありません。 ここでは自分が何日もらえるかを、表で確かめられるようにまとめます。
結論:入社6か月で10日、そこから毎年増える
週5日以上、または週30時間以上働いている人(フルタイム扱い)の日数です。
| 勤続年数 | 付与日数 | 累計 |
|---|---|---|
| 6か月 | 10日 | 10日 |
| 1年6か月 | 11日 | 21日 |
| 2年6か月 | 12日 | 33日 |
| 3年6か月 | 14日 | 47日 |
| 4年6か月 | 16日 | 63日 |
| 5年6か月 | 18日 | 81日 |
| 6年6か月以降 | 20日(上限) | 毎年20日 |
6年6か月で20日に達し、以降はずっと20日です。これ以上は増えません (会社が独自に上乗せしている場合は別です)。
もらう条件は「出勤率8割以上」
その期間の出勤率が8割以上であることが条件です。 ただし次の期間は出勤したものとして扱われます。欠勤にはなりません。
- 業務上のけが・病気で休んだ期間
- 産前産後休業
- 育児休業・介護休業
- 有給休暇を取った日そのもの
パート・アルバイトももらえます
「パートだから有給はない」は誤りです。 週の労働日数が少ない場合は、その日数に応じた日数が付与されます。これを比例付与といいます。
| 週の日数 | 6か月 | 1年半 | 2年半 | 3年半 | 4年半 | 5年半 | 6年半〜 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 週4日 | 7 | 8 | 9 | 10 | 12 | 13 | 15 |
| 週3日 | 5 | 6 | 6 | 8 | 9 | 10 | 11 |
| 週2日 | 3 | 4 | 4 | 5 | 6 | 6 | 7 |
| 週1日 | 1 | 2 | 2 | 2 | 3 | 3 | 3 |
週30時間以上なら、日数が少なくてもフルタイム扱い
ここは見落とされやすい例外です。
週4日勤務でも、1日8時間なら週32時間。この場合はフルタイムと同じ10日もらえます。
比例付与(週4日で7日)が適用されるのは、週30時間未満かつ週4日以下の場合だけです。 週30時間を超えていれば、日数にかかわらずフルタイム扱いになります。
「週4日だから7日」と言われている人は、1日の労働時間を確認してください。
有給は2年で消えます
使わなかった有給は翌年度に繰り越せますが、2年で時効になって消えます。 ある年に付与された分は、その年と翌年の2年間だけ使えます。
そのため、手元にある有給は最大で「今年の付与分 + 去年の残り」になります。 20日もらえる人なら、最大40日を持てる計算です。
消化の順番は古い分からが一般的です(就業規則で新しい分からと定めている会社もあります)。 古い分から使えば、時効で消える無駄が減ります。
年5日は「会社が取らせる義務」
2019年4月から、年10日以上の有給が付与される人には、 会社が年5日を取得させることが義務になりました。
ここで押さえておくべきなのは、これが労働者の権利ではなく会社の義務だという点です。
達成できていない場合、会社側に1人あたり最大30万円の罰金が科される可能性があります。 「本人が忙しくて取らなかった」としても、会社の責任は消えません。
有給が取りにくい職場でも、「年5日は会社が取らせなければならない決まりです」と言えるのは、 知っておいて損のない事実です。
よくある疑問
会社が「うちは有給なし」と言っている
法律上、認められません。有給休暇は労働基準法39条で定められた権利で、 就業規則や雇用契約で「なし」とすることはできません。 パート、アルバイト、契約社員、派遣社員もすべて対象です。
困ったときは、労働基準監督署の総合労働相談コーナー(無料・匿名可)に相談できます。
取る理由を言わないといけない?
必要ありません。有給をどう使うかは労働者の自由で、理由を告げる義務はありません。 「私用のため」で足ります。
ただし会社には時季変更権があり、その時期に休まれると事業の正常な運営が妨げられる場合に限り、 時期をずらすよう求めることができます。 これは「忙しいから」程度では認められず、代わりの人員を確保できないなど、かなり限定的なものです。
退職するとき、残った有給は?
退職日までに消化するのが原則です。退職日を過ぎた分は消滅し、 会社に買い取る義務はありません(任意で買い取る制度がある会社もあります)。
残日数が多い場合は、退職日の設定と消化の計画を早めに相談してください。
交代勤務でも同じ?
同じです。勤務形態にかかわらず、勤続年数と週の労働日数で決まります。 交代勤務は週5日勤務に該当することが多いので、フルタイムと同じ日数です。
ただし勤務表の上で「どの日に有給を当てるか」は職場によって扱いが違います。 夜勤の日に有給を取った場合の賃金の計算なども、就業規則で確認してください。
入社日がバラバラで管理が面倒
会社によっては、全社員一律の基準日(4月1日など)にそろえる運用をしています。 これは法定より有利になる場合に限って認められるやり方です (前倒しはよいが、後ろ倒しはできません)。
その場合は会社の制度が優先されるので、就業規則を確認してください。
自分の日数を確認する
下のツールに入社日を入れると、いま何日もらえているか、次にいつ何日増えるかが出ます。 パートの比例付与、週30時間以上の例外、2年の時効、年5日の取得義務の達成状況まで判定します。 今後5回分の付与予定も表示されます。
なお、正確な残日数は給与明細や勤怠システムでご確認ください。 このツールは法律上の最低基準で計算しているため、 会社が独自に有利なルールを設けている場合は、そちらが優先されます。
休日出勤や残業の割増が知りたい場合は 深夜手当はいくら?もあわせてどうぞ。